シミ取りレーザーでは取れない

また、患者さんが「シミです」と訴えている部分が、実はシミではなく、毛細血管拡張が肉眼ではシミのように見えていたということもよくあります。

もちろんその部分にシミ取りレーザーを照射してもそのシミ(もどき)は取れません。

レーザー治療による顔のシミ取りの様子
写真=iStock.com/mkrberlin
シミ取りレーザーでは取れない(※写真はイメージです)

毛細血管拡張による赤ら顔を特徴とする疾患に「しゅさ」があります。これは鼻や頬、顎などが赤くなる病気で、ほてりを伴い、肌が敏感になります。症状が進行すると、赤ら顔に加えてニキビ様のブツブツも現れてきます。

顔全体が赤くなっていれば、さすがに自分でも気づくでしょう。

でも血管の拡張がそれほどでもなかったり、顔の一部しか赤くなっていなかったりする場合には、顔に赤みが出ていることに気づかない場合もあります。

「一次刺激性物質」が原因の可能性

だから患者さんに「血管が拡張して、顔に赤みが出ていますよ」と指摘すると、「えっ、そうなんですか!」と驚かれるのです。

毛細血管拡張症の原因はさまざまで、紫外線や摩擦、そして、「一次刺激性皮膚炎」といって、なんらかの物質に接触したことが原因で発症する場合もあります。

私は多くの患者さんにおいて、ある共通の「一次刺激性物質」が原因になっていると考えています。