タンパク質の過剰な摂取は「命取り」に…

彼は日頃からしっかりとタンパク質を摂取しようと、肉食に偏った食事をしていたそうです。その健康意識が裏目に出て、ホモシスティンの血中濃度が上昇し、動脈硬化を起こして心筋梗塞を合併してしまったわけです。

タンパク質は人体に絶対に必要な重要栄養素です。しかし、過剰な摂取は体の炎症を引き起こして命取りになることもありますので、適量摂取を心掛けてください。食べ過ぎも、食べなさ過ぎも、パフォーマンス低下につながります。

バーベキューで網の上に乗った野菜と肉
写真=iStock.com/AlexRaths
肉食に偏った食事は要注意。タンパク質を過剰摂取すると「命取り」になることも(※写真はイメージです)

そして、タンパク質の摂取は基本的に、鶏肉や魚、卵からとることを私は皆さんにおすすめしています。先にもお伝えした通り、豚や牛などの四足動物は腸内細菌そうを変化させて発がんリスクを高めるため、時々、会食で食べるぐらいが適量と考えるとよいでしょう。

私が在籍していたハーバード大学の医療関係者のパーティでは、四足動物の肉料理が出てくることはありませんでした。肉なら鶏肉、魚であればサーモンがよく提供されていました。栄養に精通した人たちが集まると、自然とそうした料理が並ぶようです。

タンパク質摂取量の目安は、鶏肉や魚でいえば、毎食手のひら1枚分と考えるとわかりやすいでしょう。

「ホモシスティン」を下げる食材とは

ホモシスティンに話を戻しましょう。

日本人の5人に1人はホモシスティンが上昇しやすい体質を持っているといわれているので、検査において必須項目にすべきだと私は考えています。健康保険が利かない自費診療になりますし、ほとんどの医師がホモシスティンについて知識がないのですが、ぜひ、検査項目へ加えるように、積極的に検査機関に働きかけてほしいと思います。

私は、ホモシスティンの血中濃度は少なくとも10nmol/ml以下を理想と考えています。

ホモシスティン値が高かったとしても、下げることはさほど難しいことではありません。ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸といった栄養素を十分補給することで、ホモシスティンレベルを下げることができます。

ビタミンB6はにんにく、アボカド、鮭、いわしに。また、ビタミンB12はしじみやあさりなどの貝類に豊富です。B6とB12ともに豊富に含むのが、鶏レバーです。葉酸は葉物野菜からとれます。

これらの食品がなかなかとれないという人は、サプリメントでとるのをおすすめします。ビタミンB群がまとめてとれるサプリメントが便利です。