日中に走っている可能性が高い

この結果、「のぞみ」ダイヤパターンでは、新大阪駅に12時45分ごろ~15時45分ごろに到着し、鳥飼車両基地では新大阪駅との間を往復する時間を含めて約2時間を要して新大阪駅を14時45分ごろ~17時45分ごろに出発し、博多駅に17時30分ごろ~20時30分ごろに到着するとそれぞれ思われる。

2日目は1日目の裏返しとなるであろう。博多駅の出発が10時台ごろ~13時台ごろ、新大阪駅に12時45分ごろ~15時45分ごろに到着し、鳥飼車両基地では新大阪駅との間を往復する時間を含めて約2時間を要して新大阪駅を14時45分ごろ~17時45分ごろに出発し、東京駅に17時30分ごろ~20時30分ごろに到着するのではないだろうか。

「こだま」ダイヤパターン 3カ月に1回 2日間の行程

1日目
大井車両基地発~東京駅着・発~新大阪駅着・発~鳥飼車両基地着・発~新大阪駅着・発~博多駅着・発~博多総合車両所着

2日目
博多総合車両所発~博多駅着・発~新大阪駅着・発~鳥飼車両基地着・発~新大阪駅着・発~東京駅着・発~大井車両基地着

3カ月に1回の割合で「こだま」ダイヤとして各駅に停車する検測行程も組まれている。「のぞみ」ダイヤでは途中駅では通過線の検測しか行わないが、これでは待避線の検測が実施できないからだ。

興味深いことに「こだま」ダイヤでの検測が実施されるときでも「のぞみ」ダイヤでの検測は月に3回行われる。つまり、3カ月に1回はドクターイエローの検測が1カ月に4回、走行日数は8日間に増えるのだ。

駅の案内表示の「回送」が意味すること

最近の「こだま」ダイヤの時刻は予想できない。「のぞみ」を中心に増発に次ぐ増発のなか、営業列車の「こだま」でさえ走りづらくなっているのに、そのうえ特殊な目的のドクターイエローを走らせられそうな時間帯を想像できないからである。

古い話だが、2000年代初めに筆者が目撃した時刻は次のとおりだ。

1日目は東京駅を9時台に出発し、新大阪駅に13時台に到着して鳥飼車両基地に向かい、新大阪駅に戻って15時台に出発して博多駅に20時台に到着する。

2日目は基本的に1日目の反対だが、博多駅発が8時台であった。新大阪駅に13時台に到着して鳥飼車両基地に向かい、新大阪駅に戻って17時台に出発して東京駅には21時台に到着している。

ドクターイエローが走行する際、駅の案内表示はどうなっているのか気になるだろう。2006年8月7日では「回送」と表示されていた。恐らく現在も同じであろう。

東京駅の案内表示器に「回送」と表示されたドクターイエロー使用の列車(2006年8月7日)
筆者撮影
東京駅の案内表示器に「回送」と表示されたドクターイエロー使用の列車 2006年8月7日

ならば、普段は見ない回送列車であればドクターイエローかというと、東京駅、新大阪駅、博多駅とも営業用の車両が車庫に向かう際に「回送」と表示されるのでこれだけでは判断できない。

蛇足ながら、「のぞみ」ダイヤ、「こだま」ダイヤとも東京の大井車両基地をスタートして大井車両基地に戻る行程が組まれている。JR東海のT4編成、JR西日本のT5編成とも同じ行程で用いられ、両編成は1行程ごとに交代するという。

営業用の車両の場合、JR西日本が保有する車両はすべて博多総合車両所に配属となっていて、行程が終わると必ずここに戻るようになっている。しかし、T5編成だけは特別で、JR東海の大井車両基地が常駐先だという。何かの都合でT5編成を博多総合車両所に返す必要が生じた場合は回送される。