では、セックス抜きのプラトニックな関係はセーフなのか。
残念ながら、法律は浮気者にそこまで甘くない。不貞行為は、あくまでも離婚原因の1つ。肉体関係がなくても、離婚が成立する場合がある。
具体的にいうと、「相手の女性に貢いで生活費を入れてくれない」「週末もデートに出かけて家事や育児を手伝わない」「妻との性交を拒んでいる」といった事実があれば、たとえプラトニックな浮気でも合わせ技一本で離婚が認められる場合がある。
家庭のことを完璧にこなし、夫婦間のセックスをさぼっていなかったとしても、安心はできない。その場合は、「性格の不一致で離婚を争うことになる」(佐藤弁護士)からだ。
肉体関係があろうとなかろうと、また家庭のことをきちんとやっていてもいなくても、妻がその気になってしまえば離婚裁判に突入することは避けられない。佐藤弁護士は離婚裁判の様子をこう語る。
「離婚裁判は一度、突入すると泥沼化しやすい。ある裁判では、妻が『自分が浮気したのは、夫の野外露出趣味につき合いきれなかったから』と夫の性的嗜好を暴露。これに対して、夫は妻との露出写真を提出。妻も乗り気で写真に写っていたことから、妻の主張は認められませんでした。離婚裁判では、こうした暴露合戦が日常茶飯事です」
離婚裁判は、ワイドショー顔負け。痛い目にあいたくなければ、浮気しないこと。
(図版作成=ライヴ・アート)