離婚に向けて話し合い中だった妻が、ある日突然、子どもを連れて実家に帰ったとしよう。もしこのまま離婚裁判に突入すれば、わが子の顔を当分見られなくなると覚悟しておいたほうがいい。日本の離婚裁判では、子どもを連れ去った側に親権が認められやすいからだ。

海外では離婚後も共同親権を認めている国が多い。日本も婚姻中は共同親権だが、夫婦が離婚すると単独親権となる(民法819条)。どちらが親権を持つのか、まずは協議によって決めるが、決着がつかなければ、家庭裁判所で調停・審判・裁判へ進んでいく。

(ライヴ・アート=図版作成)
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