プロは全ての責任が自分にある
大学を卒業したらVリーグチームをもつ企業に就職して、Vリーグのチームでプレーする。大学入学前は、そんなビジョンを描いていた。
しかし、実際には大学1年でモデナに行き、プロの世界を知ったことが転機になり、大学を卒業するとすぐに、僕はプロ選手として生きる道を選んだ。
最初はシエナで1シーズン、なかなか勝てずに苦しい時間を過ごしたけれど、プロ選手になったことで自分の身体をいかに維持して高めるか、ということに関する意識は格段に変わった。
そもそも僕自身、プロフェッショナルとアマチュアは何が違うかを学生時代はわかっていなかった。
でも今は、「プロとアマは何が違うのですか?」と聞かれたら、その違いはいろいろあるけれど、確実にいえることが1つある。
プロは、すべての責任の所在が自分に向けられる、ということだ。
ケガは「余計なストレス」を生む
学生時代の僕は、ケガが多い選手だった。
中央大学に進学すると決めたとき、本来ならば高校時代には取り組んでこなかったウエイトトレーニングを含め、じっくり身体をつくりたいと思っていた。
けれど現実を見れば、イタリア、大学、日本代表と、つねに何かしらの大会や合宿があり、身体づくりに十分な時間を充てることができなかった。
僕はバレーボールが大好きで、バレーボールをしているときがとにかく楽しい。
だから、ケガをしたり、身体のどこかに痛みがあったりすると、それだけでストレスになってしまう。
余分なストレスを少しでも回避するために、そして、よりパフォーマンスを向上させる身体づくりをするために、プロになってからはこれまで以上に食事や休養、セルフケアに意識を向けるようにした。
なぜプロの道を選んだか。
そもそもプロとしてどんなことを考えて行動しているのかは後述するとして、ここでは僕がバレーボール選手としてこだわってきたこと、そして、僕の中では普通だと思っている、日常の生活やバレーボールへの取り組みについて触れていきたい。