いつかバンコクで「山笠」をやりたい
「僕は居酒屋もやってますから、月に一度は福岡に戻って、仕入れをして、専門の業者にバンコクまで送ってもらっています。たとえばイワシ明太とかブリの刺身はこちらでは手に入らない。タイで仕入れるのはイカ、カニ、エビといったもので、これはおいしいです。魚はハタの種類が多くて、刺身にしてもおいしくはない。そこで刺身にする魚は日本から輸入しているのですけれど、足りないものは直接、自分で福岡の市場へ行って買っています。
バンコクから福岡行きの直行便に乗ると8割はタイ人が乗っていて、残りが日本人。福岡は東京へ行くよりも飛行時間が短いから、タイの人はよく行くんですよ。それもあって、バンコクには博多風の日本料理が増えています。うどん居酒屋、もつ鍋、水炊き、豚バラの串焼きとなんでもある。タイの人はとにかく福岡の味が好きなんです」
バンコクには福岡出身者も多いという。福岡県人会はバンコク最大の県人会で「200人以上はいます」(内川)。
内川はいつか福岡の祭りをやりたいとも思っている。
「山笠、やりたいですね。山笠は豪快な祭りだからタイの人も喜ぶんじゃないですか。いつか、ふんどし締めてバンコクの町を走ってみたい」