「緊急対応費」「祝日対応費」を追加請求

悪徳業者は、突然のトラブルで冷静な判断ができない人の弱みに付け込んで、とんでもない高額な費用を請求してくる。具体的には以下のような経緯となる。

①バッテリー上がりやパンクなどのトラブルで車が不動に

②ネットですぐ来てくれそうなロードサービス業者を検索

※契約している任意保険に含まれているロードサービスの存在を知らない、思い出せない、また乗っているのは父親の車で自分は保険に入ってないから使えないといった勘違いも多い(損保は車に掛かるものなので運転者が誰でも使える)。また、自身がJAF会員であることも忘れるほどパニックになる人もいる。

③リスティング広告の上位に出てきた「基本料金2980円」「最短10分で現場到着!」「キャンセル料無料!」「国家資格を持つ整備士が作業します」など、ほとんどがウソの言葉にあおられ悪徳業者とわからず電話してしまう。

④ロードサービス業者現場到着。ここから高額請求に至るまでにはいくつかのパターンがある。

・見積もりでかなり高額な作業費用を提示されたのでキャンセルを申し出ると、高額なキャンセル料を要求

・あいまいな費用説明で作業開始し、終わってから説明になかった「緊急対応費」「祝日対応費」「レッカー出動費」「追加作業員」など通常ありえない費用を請求する。

・実際に作業をしなくても見積もりや相談の費用として5~10万円を請求する。

・作業を断っても「請求額通り払わないと帰らない」など脅迫めいたことを強い口調で言われる。

バッテリー上がりの正規料金は2~3万円

では、ロードサービスの適正料金は大体どれくらいが相場なのだろうか。JAFの「非会員」料金を相場として考えてよいだろう。

昼間か夜間か、一般道路か高速道路かでも料金が異なってくる。例えばバッテリー上がりの場合、昼間+一般道なら2万1700円だが、夜間だと2万5630円となる。また、故障車両の牽引は2万7700円(昼間&一般道)となるが、これに+牽引1kmにつき830円が必要となる。

会員なら無料となるこれらのトラブルの目安はおよそ2~3万円前後であり、悪徳業者はその5~10倍の料金を請求していることになる。