聞く人を動かすフレーズづくりの4つのコツ
長い話も余分をそぎ落とすことで、スッキリとキャッチコピーのような印象が残る言葉に変わるのです。
たとえば日常で応用するなら誰かの言葉から引用するのもひとつ。誰でもすぐに浮かぶインパクトのある言葉で、有名なものがたくさんあります。
特徴は、短く、覚えやすく、意味がすぐにわかること。どこか語呂がよく、端的に深い意味を含むこと。
例としては次の4つが挙げられます。
1.スパッと刺さる短さ
2.一瞬で記憶に残る深さ
3.今までと違う概念や伝え方
4.意味が凝縮された濃さ
こうした言葉を引用することで、長い話もピリッと引き締まり、さらにはそのひと言がすべてを言い表してくれさえします。コツは、自分の言いたいこと全体を、シャープに言い表してくれている言葉を見つけること。たとえばその引用がすべてを凝縮してくれていれば、最後にその言葉で締めれば印象が強く残ります。
変革せよ。変革を迫られる前に。
ゼネラル・エレクトリック社元CEO ジャック・ウェルチ
人生は大なる戦場である。
島崎藤村『緑葉集』
こうした短く、シャープにとがって含蓄があり、口にしたくなるような、それでいて印象強い言葉。言葉の印象は、自分の主張をパワフルにして、心に響く印象を与えることにもつながります。
シャープな言葉を使えるようにしておく
もう少し文脈がある言葉なら、次のような例もあります。見た瞬間というよりも、少しだけ読む感じになりますが、それでも短いフレーズで含蓄があります。
大切なのは、変化できるかどうかではない。十分な速さで変化しているかだ。
ドイツ第8代首相 アンジェラ・メルケル
人生とは、自分を見つけることではない。自分を創りあげることだ。
作家 ジョージ・バーナード・ショー
少ない言葉で思想が伝わってきます。わかりやすく、腑に落ちて、エネルギーを感じさせ、人を動かす力のある言葉です。
短く覚えやすく、語感よく、端的に深い意味を含む言葉を生かす。
こうしたシャープな言葉は生かしやすいので、たくさん使えるようにしておくことがお勧めです。
インパクトのある言葉は、説明をしなくても十分に含む意味が伝わってきたり、その言葉を受け取った人がそれぞれに解釈できたりするような幅を持ちます。自分の伝えたいことを、こうした言葉を使って端的に表すなら、たとえば次のような方法が考えられます。