大阪桐蔭・西谷監督がリクルートする人材の「絶対条件」

そんな大阪桐蔭の西谷氏が中学生をリクルーティングする際、マインド面で大事にしているポイントが2つある。「大阪桐蔭で野球がやりたい」ということと「三度の飯より野球が好き」いうことだ。

「色んな良い学校がある中で、どうしても大阪桐蔭でやりたいと言う選手と一緒にやりたいと思っています。基本は関西が中心ですが、最近では関東からも来たいと言ってくれる選手がいるので本当に有難く思っています※2」とコメントしている。

事実、OBや現役選手が大阪桐蔭に進みたいと思った理由には「全国制覇」や「自分を高めたい」というのが多い。

ゴジキ(@godziki_55)『甲子園強豪校の監督術』(小学館クリエイティブ)
ゴジキ(@godziki_55)『甲子園強豪校の監督術』(小学館クリエイティブ)

2018年夏の甲子園優勝投手の柿木蓮(現・北海道日本ハムファイターズ)は、「自分が高校進学を決める上での基準は『自分を高められる』学校だったんです。最初から投げられる学校ではなく、一からスタートして、競争できるようなレベルが高い学校でプレーしたいと思っていました※3」と話す。

2019年に北海道から入学を決めた大型左腕・松浦慶斗(現・北海道日本ハムファイターズ)も「北海道が物足りないわけではないですが、うまい人と一緒にプレーして自分を高めたかったからです※4」とコメントしている。

また、西谷氏は「上手い子はいても、本当に野球が好きな子はそんなに多くいるとは思わないです。練習を見にいったらはっきりわかります。試合だけでは案外わかりませんが、練習を見てると取り組む姿勢とか、指導者の方の話から見えてきます。やっぱり本当に野球が好きな子と一緒にやりたいと思いますね※5」と話すように、技術の高さよりも野球に対する情熱や取り組む姿勢を重視していることがわかる。