どんな発言も最後まで聞く

おわかりになった方も多いでしょうが、CさんがBさんの最初の発言をさえぎってしまったうえに、次の発言を無視してしまっているからですね。

では、どのように対応すればよかったのでしょうか?

それは、ほかの参加者の発言をさえぎらずに最後まできちんと聴くことと、聴いた話を踏まえたうえで議論することです。

ほかの参加者の発言をしっかり聴くことを「傾聴」といいます。

ただし、「しっかり聴く」といってもただ最後までさえぎらずに聴くだけでは不十分です。傾聴で押さえるべきポイントは、相手の主張が自分の考えとは異なっていたとしても、いったんは相手の言葉をそのまま理解しようと努めることです。間違っても自分の都合の良い方向に曲解してはなりません。

また、発言内容が長かったり複雑だったりする場合には、「あなたの発言内容をこのように理解しましたが、合っていますか?」と確認するのが効果的です。

その際、要点を文章で記述したり、もし可能であればホワイトボードやPowerPointなどのツールで図式化して確認すると理解の相違を防ぐことができるうえ、相手に自身の発言が真剣に取り上げられていることが伝わるので、感情的な反発を回避することにつながります。

会議でプレゼンテーションをするビジネスマン
写真=iStock.com/SetsukoN
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会議後に反旗を翻す人

さて、ここまでは会議での発言に着目して気をつけるべき対応の仕方を解説しましたが、これよりも厄介なのは「会議ではおとなしくしていたのに、会議後に反旗をひるがえす人」です。

この手のタイプの人は会議中、特に発言しなかったり当たり障りのないことしか言わなかったりするのでその場では特に問題視されないのですが、それゆえにあとから不意打ちを食らって会議の成果が泡となって消えてしまう懸念があります。

では、どのように対応すればよいのでしょうか?