優れたオペレーションには名前がつけられている

あらゆる企業の歴史を振り返ってみても、トヨタの「カンバン方式」、マクドナルドの「メイドフォーユーシステム」など、優れたオペレーションには名前がつけられています。一連の動きに名前をつけることで、説明は短くなり、誤解も防げる。そして複数人で同じ動きをトレーニングすることができるのです。

名前をつけることで、「今日のあの動きがよかったから、今後も続けよう」とぼんやり認識するのではなく、「今日はAの動きでいこう!」とチーム全員が同じものを認識できるようになるわけです。スポーツで名前のついた各フォーメーションの練習をするように、自分たちのオペレーションや作業工程についても遂一振り返り、「型」にすることで個々の理解も深まります。

理解がしやすいのでトレーニングもしやすく、習熟スピードも上がります。名前をつけることで、その一連の動き自体が優れたオペレーションへと成長していくことにもなるのです。

デザートを提供する女性店員
写真=iStock.com/yamasan
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苦難を乗り越えた人たちには「耐性」がある

【無理ゲー】
今の幹部メンバーたちは皆、身体的・精神的負荷を乗り越えてきた。若い世代は耐える力が弱いのでは

自分を含め、出世を果たした幹部メンバーたちは皆、あらゆる負荷やプレッシャー、ストレスに打ち勝ってここまできたわけだが、部下たちはこれだけ労働環境がよくなった今でも、つらいと嘆いたり、些細なことでも愚痴をこぼす。身体的負荷や精神的負荷に耐える力が弱くなっているのでは?

【攻略法】

▶️業務フローの中にある負荷の存在を可視化する
ここまであらゆる苦難や負荷を乗り越えてきた人たちには、負荷に対する「耐性」があります。ただ、この耐性を前提にした職場環境を自分たち以外の人間にも強いていないか、問い直す必要があります。職場に存在する負荷を見える形で認識することで、改善すべきポイントが見えてきます。