250人なら覚えられる
佐々木勇士(ささき・ゆうじ)さんは、岩手県立宮古高等学校1年生。佐々木さん、何屋さんになりたいですか。
「経営者になりたいです」
何の?
「いろんなものにまだ触れてないから、何が合ってるかはわからないんですけど、お客さんになる人たちが楽しめたり、便利になる分野だったら、何でもいいと思います。わたしの叔父が舞台音響の会社の社長をやっていて、祖父からずっと音楽の家系みたいなのがあって。母はピアノの先生で、高校の非常勤と自営をやってます。自分もちっちゃいころから音楽に触れてきているので、そういう分野もいいなぁとは思っていたんですけれども、今回『TOMODACHI~』でアメリカに行って、音楽だけじゃなくて、ITとかデジタルとか、もっと世界に通用するような事業にも触れていかないといけないなって思って、いろいろな分野に今から手を出してみて、その中で自分に合っているものとか、楽しいものとかをやる経営者として働けたらいいと思ってます」
佐々木さん、やりたくない仕事ってありますか。
「事務です。人に動かされるのは嫌なんで」
佐々木さんが率いる会社、何人くらいだといいかんじですか。
「250人くらいじゃないかと。ひと言で全員が動けるような。少人数だと、考え方も、することも限られてくると思うんです。だからといって多すぎると、まとめきれないかもしれないし、食い違いも出てくるかもしれない。手ごろなのが250人くらい。250人なら、下の名前まで覚えられます。顔と名前、一致します。自分の中では、苗字と名前で名前っていう認識なんで。『TOMODACHI~』の300人のうち、自分が会って話した100人くらいは、顔と名前、覚えてます」
さて、佐々木さん、経営者になるために、何を手に入れておかなくてはいけないと思いますか。
「自分の味方になるような人を、まずは1人でもいいから見つけておくことかと。あとは、信頼されるような人にならなきゃと。経済学部とか経営学部とか、そういうところで学んでおいたほうが、自分としてはいいかなと思うんですけど、まだ具体的な進路とかはぜんぜん決まってなくて。大学行くときは、たぶん、岩手県からは外に出てると思います。うん、出たいです。海外もいいと思っています」
佐々木さんは「TOMODACHI~」では、合州国で働く日本人起業家にも会って話を聞いている。3週間合州国に行って、経営者になるためには、こういう学問や訓練を増やしておかないといけないのだと、具体的に見えたものはありますか。
(明日に続く)