ストレスにさらされた野菜は甘くなる

ところで、みなさんは「霜降り白菜」というブランド白菜をご存じですか? 厳冬期に葉の先を紐で縛り、あえて霜にあてて白菜にストレスを与えます。白菜はこれに対抗して、自身が凍らないようにでんぷんを糖に変えます。

このように、露地ものの野菜はさまざまなストレスに対抗するため、糖や抗酸化物質を生成しているものがあります。

「温室育ち」とは、人間にも揶揄として使われる言葉ですが、ストレスにさらされた野菜が甘くなるには理由があるのですね。季節ごとのいろいろな種類の野菜を万遍なく食べることが大切です。

カット野菜は「栄養が抜けている」の真実

市販の冷凍野菜やカット野菜はそのまま料理に使うことができ、とても便利ですね。しかし、なんとなく「栄養が抜けている」ような気がして、使うことをためらう方も多いのではないでしょうか。

こういった加工野菜の工場では衛生管理が徹底されており、カットしたあとに洗浄、消毒が行われるため、水溶性のビタミンや、カリウムなどのミネラルは一部流出してしまいます。

カット済み野菜を使用した市販の野菜サラダ
写真=iStock.com/monticelllo
「カット野菜は栄養が抜けている」は勘違い(※写真はイメージです)