日常生活には天文学の用語が数多く入り込んでいる。たとえば「金融ビッグバン」とは1990年代後半に進んだ大規模な金融制度改革のことだ。本書は生活に即した言葉から始まり、宇宙の不思議な姿を解説していく。寝ころびながら天文学の入り口がスラスラ頭に入ってくる文章も魅力の1つである。また手書きの図版が温かみを醸し出しており、もちろん数式はどこにも出てこない。

ビッグバンについてはこう見事に説明する。「宇宙は、137億年前に、ビッグバン(big bang)ではじまったとされています。ビッグバンは宇宙のはじめを示す言葉として知名度を上げていき、そのために、『何か新しいことがはじまる、あるいははじめる』時に、その内容を表す別の言葉と組み合わせて用いられるようになっています」(180ページ)

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