好感度を下げる返答パターン

口にすることがネガティブな人たちと聞いて、周囲に思い当たる人はいますでしょうか。

たとえば、あなたが会社のコピー室で、「メンテナンスの人、遅いなあ。何時に来るのかな」とつぶやいたとします。

この一言に対してどんな返答が返ってくるか。返答は人によって異なるはずですが、それらは6つのパターンに分けられます。それらのパターンを見てみましょう。

・「電話してみたら」(解決案)
これはあなたが述べた一言に対して、「こうしたらいいではないか」という解決案を述べてくるパターンです。

・「そのうち来ますよ」(無関心)
これは、あなたの気持ちや問題について関心のない人が述べることです。

・「私なんか、この間半日待たされたわよ」(私の話)
あなたが困ったと話しているのに、なぜか自分のことを話し出す人の返答パターンです。

・「メンテの人は、前の仕事が長引くと遅くなるんだよ」(解説)
これは長い解説をはじめる人の返答パターンです。コピーのメンテナンスについて、知っていることを延々と述べてくるでしょう。

・「こんなの遅いのに入りませんよ」(反論)
これが、ネガティブなことを言う癖のある人が口にすることです。あなたが「遅い」と言えば「遅くない」、「思ったよりも早く来た」と言えば「遅いって言ってたじゃないですか」と述べてきます。この人と会話をしていると、あなたの口にすることは、ずっと否定され続けます。

上記の5つの返答パターンには、(本当に必要な「解決案」を述べた場合以外は、)好感度を上げるものはありません。

親指を下に向ける人
写真=iStock.com/marchmeena29
※写真はイメージです

最も悪質な返答パターン

これら5つの返答パターンの中でも最も悪質なのが「反論」のパターン、すなわち相手が口にしたことを否定するパターンです。

これはプライベートでも避けるべきですが、ビジネスパーソンとしても、あまりに不適切な返答の仕方です。

解決案、無関心、私の話、解説、そして反論は、会話の相手をよい気持ちにしないだけでなく、多くの場合、相手を苦しめます。

しかしながら、こうしたパターンの会話をする人たちは、相手を苦しめているという自覚も、嫌がられているという自覚さえもなく、むしろ解決案を提案したり、自分の体験談を話したり、解説、反論をするのは、相手の役に立つと思い込んでいることも、めずらしくありません。