ほとんどの焼肉店で使っている

うま味調味料は多くの飲食店でも使用されていますが、特に焼肉とは馴染みが深いものです。年間250回以上は焼肉を食べに行くような生活ですが、ほとんどの焼肉店でうま味調味料を使っているように感じます。

ただし、その使う分量はお店ごとに違います。

タレの味のバランスをまとめるために少し加えるお店もあれば、素材本来の味が一切わからないくらい大量に投入されているお店もあります。

もちろん、うま味調味料を使用していない焼肉店もありますが、食べログの点数を見る限りでは、うま味調味料をふんだんに使用しているお店に軍配が上がるケースが多々あります。

化学調味料を使う店のほうが美味しく感じやすい

日本料理や鮨を食べに行く時、多くの人はその料理を味わうことに集中していると思います。

小池克臣『肉ビジネス 食べるのが好きな人から専門家まで楽しく読める肉の教養』(クロスメディア・パブリッシング)
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しかし、多くの人が焼肉を食べる時は、ビールで流し込んだり、ご飯でかき込んだりして、咀嚼しなくても食べることができてしまうので、素材の旨味を感じづらいのではないかと考えています。

その結果、ほとんど噛まなくても旨味を感じられるうま味調味料をふんだんに使った焼肉店を美味しく感じやすいのです。

うま味調味料を使わずにこだわった焼肉を提供するには、お客さんとのコミュニケーションを取り、お客さんを育てる必要があります。

時間をかけ、忍耐強くこれをやり遂げた焼肉店をリスペクトせずにはいられません。

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