ペダルがあっても純然たるオートバイ

これらの電動モペッド、ペダルはあるものの、電動モーターを備え、右手にはスロットルがついている。

実は現行法でもカテゴリー分けはすでになされていて、600Wまでは原付一種(白ナンバー)になり、1000Wまでは原付二種(ピンクナンバー)に分類される。

モーターがあってペダルもある。このモペッドというカテゴリーは何も今に始まったものじゃなく、あの本田技研の始まりも、いわばモペッド(バタバタと呼ばれていた)だったのだ。そこからオートバイメーカーとしてのホンダはスタートした。

ところが今回のこれらは純然たるオートバイ(原付)なのに、ナンバー登録をしていないし、保安部品(バックミラーやストップランプ、ウィンカーなど)がついていない。乗っている側もヘルメットをかぶってない。

オートバイにしか見えないナンバープレート無しの違法モペッド。このブランドは「原付」として売っているのにバックミラーが付いていない
筆者撮影
オートバイにしか見えないナンバープレート無しの違法モペッド。このブランドは「原付」として売っているのにバックミラーが外されてしまっている

要するに「整備不良のオートバイ」としての検挙なのだ。

ナンバープレートを付ける金具があるのに…

そう思って、車体をよくよく見てみると、モペッド自体にはナンバープレートを付ける金具が付いている。

後部にナンバープレート用の金具があるのに付けていない違法モペッド。スマホ装着が最近のトレンド
筆者撮影
後部にナンバープレート用の金具があるのに付けていない違法モペッド。スマホ装着器具付きが最近のトレンド

メーカー側は「オートバイのつもり」で売っているわけだ。

ところが、乗っている側はどうかというと、自転車のつもり、あるいは「自転車のつもりのフリ」で乗っている。捕まっても「自転車だと思ってた」だ。

ところが、もしも事故を起こしたとき「思ってた」じゃすまないのである。