日本の経営者やミドルはいつからか叱らなくなった――。経営学の泰斗である加護野忠男氏は言う。かつては叱ることで人を育てる文化が日本企業に根付いていた。今こそ、「叱り上手」の名経営者に教えを請おう。
日本の優れた経営者は叱り上手だった。その凄まじさでよく知られているのは松下幸之助氏である。
パナソニック創業者
松下 幸之助
1894年、和歌山県生まれ。松下電器産業( 現・パナソニック)を一代で築き上げた戦後を代表する名経営者。著書『指導者の条件』では、 「 小さな失敗はきびしく叱り、大きな失敗に対してはむしろこれを発展の資として研究していくということも、一面には必要」と書いている。(Time&Life Pictures/Getty Images=写真)
松下 幸之助
1894年、和歌山県生まれ。松下電器産業( 現・パナソニック)を一代で築き上げた戦後を代表する名経営者。著書『指導者の条件』では、 「 小さな失敗はきびしく叱り、大きな失敗に対してはむしろこれを発展の資として研究していくということも、一面には必要」と書いている。(Time&Life Pictures/Getty Images=写真)
松下電器(当時)に工員として入社し、その後松下氏の命で三洋電機の設立に参画し同社の副社長まで務めた後藤清一氏は、松下氏に叱られたときの経験を次のように記している。
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