タンパク質はたくさんとればいいわけではない
痩せるためには、代謝を上げることが大切です。代謝には、基礎代謝、活動代謝、食事誘発性熱産生の3つがあります。
・活動代謝……立ったり、座ったり、運動したりして消費するエネルギー
・食事誘発性熱産生……温かいものを食べたり、よく噛んだり、食事の消化吸収の際に代謝量が増大すること
このうち、基礎代謝は筋肉の量で決まります。そのため、筋肉に必要なタンパク質を食事の中に入れることが大切です。
ただし、タンパク質も、ただたくさんとればいい、というわけではありません。
とりすぎれば消化に時間を要し、胃腸に負担がかかります。内臓疲労につながったり、タンパク質のとりすぎで腸内環境が悪化し、お通じも悪くなり便秘になってしまったりすることも……。
そこで、ここでも痩せ食トライアングルのルールに従うと、タンパク質だけを食べる、という偏りがなくなり、バランスのよい食事ができます。
栄養は「食べ貯め」できないので、3食に分けてタンパク質をとりましょう。朝は忙しいからとトーストとコーヒーだけにして、夜にまとめてタンパク質の多い食事を食べる、といった食べ方では、栄養のバランスもとれず、せっかく食べていたとしても、痩せることにつながりません。
また、タンパク質には動物性と植物性があり、納豆、豆腐、豆乳などの植物性タンパク質のほうがヘルシーなイメージがあるかもしれません。ですが、動物性タンパク質にもよさがあるため、両方とも食べることをおすすめします。
食物繊維を3食とって腸内環境を整える
食物繊維は、野菜や果物、こんにゃくや海藻、キノコ類などに含まれます。
朝ごはんは忙しいから野菜なし、昼ごはんも手軽にラーメンだけで野菜は上に乗っているネギだけ、その代わりに夜ごはんにまとめてたくさん食べる……というまとめ食べは、よくやりがちだと思います。
でも、これはおすすめできません。3食に毎回、食物繊維を取り入れて、コンスタントに食べていただきたいのです。
食物繊維は、血糖値の急上昇を防ぎ、脂肪がつくのを防いでくれます。余分な脂質や糖を体の外に出してくれる効果もあります。
また、食物繊維が不足すると、胃腸の働きが弱くなり、代謝の機能が落ちて痩せにくい体になってしまいます。
さらに、食物繊維が不足して便秘になると、腸内環境が悪くなり、体に取り入れたい栄養がうまく吸収できなくなってしまいます。結果として、太りやすい体になってしまうのです。
しっかり食物繊維をとって、腸内環境を整えることが、「痩せやすい体」づくりのポイントです。