アメリカの専門家が生み出した「オレオ公式」

アメリカやヨーロッパの教育熱心な国では、楽しく無理なく思考力を鍛えるために幼稚園や小学校のうちからさまざまな教育を行っています。そんな中、アメリカの専門家が、小学生のうちからロジカルに考えて、読む人を納得させる文章が書けるようにと、オレオ(OREO)という名前のついた公式を作り出しました。

オレオ? そうです、白いクリームを黒いビスケットでサンドした甘いクッキーと同じ名前ですね。

ロジカルに考え、文章で表現することを助けてくれるオレオ公式は、図表1のイラストのように図にすると覚えやすいです。ところでなぜオレオというのでしょう?

【図表1】オレオ型の4行公式
イラスト=©ヒダカナオト

それは、この公式の4項目、「意見を主張する」(Opinion)→「理由を示す」(Reason)→「具体例を出す」(Example)→「意見を強調する」(Opinion)を英語で表したときの頭文字をつないだものが「オレオ(O-R-E-O)」になるからです。

オレオ型の4行公式
O︰意見を主張する
R:理由を示す
E:具体例を出す
O:意見を強調する

公式を用いて文章を書いていくだけでいい

作文を書くときに、何も考えずいきなり書き始めるのではなく、まずは「O-R-E-O」の4項目ですじ道を立てて構成を整理してみましょう。

次に、4つのそれぞれの内容をくわしく整えます。具体的な内容で肉付けをしていくイメージで書き進めていくと……?

ほらね! すじの通ったロジカルな作文が完成しました。

オレオ公式を用いて書く内容を決めて、それに沿って文章を書いていくだけです。大事な部分が抜け落ちたり、同じことをくり返し書いてしまうこともありません。今まで作文が書けないと悩んでいたのがうそみたいでしょう?

オレオ公式には、ハーバード大学が学生たちに4年間教え続けるロジカル・ライティング(ロジカルに書くこと)の秘密がそっくり詰め込まれています。みなさんは、この公式の順番と構造を覚えて、使いこなせるようになればオーケーです。作文を書くことになったら、まず、オレオクッキーを思い出せば上手に書けるでしょう。