「なんだか疲れやすい」という人は、「副腎疲労」である恐れがある。医師の本間良子さんと本間龍介さんの共著『抗加齢専門医が教える 食事は「引き算」に変えなさい』(青春出版社)より、副腎疲労に効果のある食事についてお届けする――。

「ミトコンドリアの活性化」がカギ

全身の細胞レベルで見ると、私たちの体のエネルギーをつくっているのは、約60兆個ある細胞のひとつひとつにある「ミトコンドリア」という細胞小器官です。

細胞内のミトコンドリアという「エネルギー生産工場」のなかで、酸素を使ってエネルギー(ATP)に変えていくことによって、私たちは体を動かし、呼吸をし、脳を働かせているわけです。

ですから、ミトコンドリアを活性化させ、細胞を元気にすることが、私たちがいつまでも健康でいつづけるカギになります。

「ビタミンB群」「L-カルニチン」が必要

ミトコンドリアを活性化させるために必要な栄養素は、ずばりビタミンB群、羊や牛の赤身肉に多く含まれているL-カルニチンです。

羊や牛の赤身肉に多く含まれている
写真=iStock.com/kaorinne
羊や牛の赤身肉に多く含まれている(※写真はイメージです)

脂肪(脂肪酸)を燃焼させてエネルギーに換えるには、エネルギー産生のミトコンドリアに運ばれる必要がありますが、その運搬役をするのがL-カルニチン。ビタミンB群は補酵素としてエネルギー産生サイクル(クエン酸回路)をぐんぐん回していくのに必要です。