その話し方は上司を苛立たせているかも

A 特に仕事の現場、とりわけ上司への説明はこのことを心がけてください。まず結論から入る。そして話し始める前に最終的な目的を伝える。

つまり、上司に「報告」しようとしているのか、「承諾」を得ようとしているのか、「アドバイス」を受けようとしているのか。それを伝えてから、各論の説明に入ってください。

山川龍雄『「話す・聞く・書く」伝え方のシン・常識 半分にして話そう』(日経BP)
山川龍雄『「話す・聞く・書く」伝え方のシン・常識 半分にして話そう』(日経BP)

Q そうしないと、上司も要領を得ない話にいつまで付き合っていいのか分からないわけですね。

A はい、そしてイライラが募っていきます。場合によっては「それで、何が言いたいの?」とか「結論から言ってくれ」といった一言を浴びせます。

最近は職場のパワハラが問題になっているので、上司も表面上は笑顔で部下の話を聞くように努めているかもしれませんが、本心では苛立っているはずです。だいたい出世している人はみんなせっかちですから。

Q それはなぜ?

A 企業経営というのは、ある意味、合理性を追求するゲームです。ムダを削って、利益を捻出しなければなりません。だから、よくできる経営者や管理職ほど、時間をムダに使いたくないという意識が強い。

「それで?」と言われる人は要注意

Q 部下の立場になれば、話を小出しにして、「今日は機嫌がいいのかな」と顔色をうかがいながら、話を進めたいというのも本音としてはあります。いきなり直球を投げて、ノックアウトされたくない。

A ああ、なるほど、最初は変化球を投げて様子を見る。それは上司の性格や、上司との相性にもよりますが、高等テクニックかもしれません。ただ、いつもそんな態度だと、おそらく上司は心の中では「頼りない部下だな」というレッテルを貼っているでしょう。

どんな上司に対しても基本は、ダラダラと話すのは避けた方がいい。上司に説明する際に、よく「で?」と先を促される人は、注意した方がいいでしょう。

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