「億万長者のように買い物をしよう」で急成長

同じく、中国発雑貨系ECのTemu(ティームー)も飛ぶ鳥を落とす勢いで急速に世界のマーケットで存在感を高めています。SNSで怪しさすら感じるほどの激安な商品の広告を目にする機会が増えたこのECは、中国で共同購入型ECとして有名な拼多多(ピンドゥオドゥオ)が2022年にリリースした格安越境ECです。

同社はSHEIN同様に極めて短期間に海外市場でシェアを拡大させることに成功しています。2022年9月、アメリカでのサービス開始を皮切りに、オーストラリアやニュージーランドに拡大し、2023年にヨーロッパ、そして同年8月に満を持して日本でリリースとなりました。

世界が物価高の波に飲み込まれる中、「億万長者のように買い物をしよう」をキャッチコピーにしたTemuの価格戦略は世界の顧客を惹きつけるのに十分に値します。

しかし、「支払う価格が安い」イコール「コスパにすぐれている」というわけでは当然ありません。

「出かけて選ぶ手間」を省いた日本のサブスク

プロのスタイリストが厳選した3着が毎月自宅へ届く「airCloset(エアークローゼット)」を例に挙げると、サービスの利用料金自体は1万円ほど(レギュラーコース)かかりますが、借りられる服を購入した場合の総額や利便性を考えればコスパにすぐれたサービスとして評価されています。

「air Closet」公式サイト
画像=「airCloset」公式サイトより

ここで言う「コスパ」の良さとは、単に「支払う価格」だけでなく、「買い物に出かける手間」から「商品を選ぶ手間」、さらには「メンテナンスの手間」までを含めたコストとの比較なのです。

エアークローゼットのサービスでは、登録時のファッションタイプ診断で、好みの系統とコーデ例などを把握したのちに、プロのスタイリストが診断結果をもとに300以上のブランドからセレクトした服が自宅に届きます。

スタイリストからのアドバイスを参考に手持ちの洋服などとコーディネートを楽しむことができ、アイテムの交換回数は無制限でできます(レギュラーコース)。納得するまでスタイリングし直してくれるとともに、納得するまで実際に商品を試してから会員限定価格で購入することもできます。着用後のクリーニングやメンテナンスなど面倒な作業は利用客が行なうことはありません。