「結婚」や「出産」をNGワードにしない

製薬業界での営業職「MR(医薬情報担当者)」は、女性比率が約1割という“男系”の職業である。多忙な医師を相手先とするため、勤務は不規則になりがちで、週末には医師への情報提供のため、セミナーを開くことも多い。さらに専門的な知識を持った人材として、地方への転勤も求められる。家庭と仕事の両立が難しく、結婚や出産を機にやめる女性は少なくない。

営業企画部総務・人事グループの牧嶌由紀子さん。女性MR全員の顔と名前を把握している。

第一三共も、女性MRの離職問題で悩んできた企業の1つだ。2007年に事業統合した際、早期退職を選ぶ女性MRが相次いだこともあり、約2400人いるMRのうち女性は140人。その構成比は5.9%で、業界平均と比べても少ないのが現状だ。

(永井 浩=撮影)
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