断熱性が高くても、結露が発生したら台無し

結露対策も気になるところです。断熱性が高くなれば室内と外気の温度差が大きくなり結露が発生しやすい状況になります。それが建物の耐久性に悪影響を及ぼします。ピン(※)など鉄製の部材がウレタンフォームで被覆されているかなど、施工内容を細かく説明してくれる住宅会社は信頼できますね。

※部材を接合するために端にある穴に挿入する細い棒状の材料。

この断熱性も等級があります。少し前までは4が最高等級でしたが、現在は7まであります。等級を確認しておくだけでも性能の見極めに役立つでしょう。なお、建築物省エネ法の改正により、2025年には断熱等級4は最低基準となり、これに満たない住宅は建てることができなくなります。

断熱性が高ければ冷暖房の使用が減るので、省エネになります。さらに光熱費の助けになってくれるのが太陽光発電。業界最長の40年保証という太陽光発電パネルもあり、その期間メンテナンスもほとんど必要なく、コスパがとてもよい製品です。

製品の品質を確保するには、当然、設置の施工技術が伴います。パネルが長持ちしても設置する屋根に損傷が出たら元も子もありませんからね。

省エネと耐久性はセットで考える

パネルはビスで留めることがありますが、ビスは漏水のリスクを高めます。ステンレス金具で屋根の出っ張ったところをつかむようにして設置する技法を採用すると漏水リスクがかなり抑えられます。

家が完成したとき、太陽光発電もあって省エネ性が高かったとしても、設備の耐久性が低かったり、メンテナンスコストが増えたりしては、高性能の恩恵を受けられませんよね。

長期的に活用できるエネルギーシステムであるかどうかも、高性能の判断をするチェックポイントになるのです。高性能住宅は長期的にその性能を担保できるものです。その代表が長期優良住宅です。

断熱性、省エネ性を解説しましたが、耐久性への言及が不十分かもしれません。耐久性は鉄筋、木造といった構造の根幹にも関わることなので、次で詳しく解説していきます。