仕事のミスは、未来の大きな失敗を防いだと考える

嫌な仕事は、特に長く感じるものです。どうせ時間がかかるのであれば、その作業中に感じられる楽しみを早く見つけ、それを味わいながら仕事をこなすほうがいいでしょう。

また、「嫌な仕事」を次のように脳内でポジティブ変換することも、精神衛生上、大きなメリットがあります。

「仕事でミスをした」
(ポジティブに言い換え→)「これは何か他の大きな失敗と引き換えに先取りしたのだな。この程度で済んでよかった!」

「明日までにどうせ選ばれないアイデアを100個考える」
(ポジティブに言い換え→)「次の1個で人生変わるかも!」

「たった一度の会議のためだけに、大量のコピーを用意する」
(ポジティブに言い換え→)「これは疲れた脳を休ませるチャンス到来!」

「会議室の8人の重役に、コップに入ったお茶を一滴もこぼさず出す、という至難の業」
(ポジティブに言い換え→)「ミッション・インポッシブル!」

これも、先ほどのフレーミングというテクニックと同じ。未来にフォーカスするのではなく、「いま」に集中しましょう。

先ほどの例で言うと、「この程度で済んでよかった」と状況に感謝したり、「チャンス到来」と捉えてみる。あるいは、「ミッション・インポッシブル!」とワクワクしてみる。

仕事中に休憩しているビジネスマン
写真=iStock.com/mapo
※写真はイメージです

「時間の長さ」は人の主観によって変えられる

この「フォーカスを手前に引き戻す」小技こそ、自分自身の心を守る、最も簡単にして最強のテクニックです。

秘訣ひけつはすべて「いまを楽しもう」と試みること。無理は決してしないこと。そして「私は、それが嫌なのだけど」と自分に言う代わりに、あえてその中に楽しみを見出すようにすると、楽しく感じられるものです。

「楽しんでしまえなんて、子どもでもあるまいし、ばかばかしい」

堀内進之介、吉岡直樹『あやうく、未来に不幸にされるとこだった』(東洋経済新報社)
堀内進之介、吉岡直樹『あやうく、未来に不幸にされるとこだった』(東洋経済新報社)

そう思われるかもしれません。しかし、人生には避けられないこともあるとご存じでしょう。避けられそうにないことを、なんとか避けようともがき続けるより、楽しみながら乗り越えるほうがいいですよね。それが、大人の知恵でしょう。

「時間とは長さ」と思っている人は多いものです。でも、実はそうではありません。

多くの人が、「時間」を数値化された「長さ」「量」として考えがちですが、実は非常に個別的で主観的なもの。まずはその原則を心に留めておいてください。

私たちは、過去でも未来でもなく、いまにしか生きられません。終わった過去や、まだ見ぬ未来に心をとらわれる癖からは卒業しませんか。

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