「プロセス」は自分でコントロールできる

【川村】もちろん、数字へのこだわりは大切です。ただ、数字って簡単にコントロールできますか?

【香坂】もちろん、そう簡単には……。

【川村】だからこそ、自分でコントロールできるプロセス〈行動〉に集中してもらうんです。

【香坂】プロセスに集中する……。

【川村】はい。先週、一番業績が良かったのは立花さんですよね。すごい拍手が起こっていましたから、僕にも十分伝わりました。そのとき香坂さんは、みんなと一緒になって拍手するだけでなく、なにをすれば良かったと思います?

【香坂】ただ結果だけを称賛するのではなく、立花さんにプロセスも発表してもらえば、良かったんでしょうか。

【川村】まさに、その通りです。どういう経緯でそのお客さんにアプローチして、どんな提案をして、どこが一番響いたのか。他のメンバーが一番知りたかったのは、そこだと思いますけど。

STEPとGOALのイメージ
写真=iStock.com/takasuu
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【香坂】確かに……。

【川村】僕もそこが一番聞きたかったんですけど。

【香坂】……。

「一人一人の存在理由をつくる」ことが大切

【川村】つまり、結果が出ている人って、プロセス自体がノウハウの宝庫じゃないですか。だからメンバー全員で共有する。一方で、頑張ってるのに結果が出ていない人は、どこが間違ってるかを見極めて早めに修正してあげるのがもちろん大切。ただ、もう一つ大事なことがありますよね?

【香坂】はい。きちんと頑張っているプロセスにスポットライトを当ててあげることですね。

【川村】香坂さん、いい感じになってきましたね。

【香坂】いえいえ。ただ、ミーティング一つとっても、こんなにいろいろ考えさせられるなんて……。

【川村】僕のミーティングの目的はいろいろありましたけど、その中でも大切にしてきたことは、チームの中での一人一人の存在理由をしっかりとつくってあげること。売れていようがいまいが、努力してようがサボってようが、みんなチームの大切な一員。誰か一人が欠けてもチームとして成り立たないんです。