法も警察も完全に舐められている

ところが、写真のこの電ジャラスには、ナンバーがついていない。ということは、この状態で公道を走ること自体が、すでに違法なのだが、ここまでどうやって来たのだろう。

押してきたのか? まさか。乗ってきたに決まっている。

駐めた場所は「良識の府」であるところの参議院議員会館の駐輪場だ。周囲には警察官もたくさんいる。でも、警察官たちの前を通って、「平気っしょ」とばかりに駐輪している。正直、舐められているのだ。

参院議員会館の駐輪場、入り口には警備を担当する衛視の姿も
筆者撮影
参院議員会館の駐輪場、入り口には警備を担当する衛視の姿も

再度言うが、この電ジャラスはナンバーを付ければすぐに「電動モペッド」として登録可能である。ネットで買った際にも注意書きに「ナンバー付けて、自賠責入って、免許取って」と書いてあったはず。

しかし、オーナーはそれをしない。ナンバーを付けなくても摘発されないとタカをくくっているからだ。

私はいささか驚きながら、この電ジャラス自転車をジロジロ見てしまったのだが、あれ? とちょっと気づくことがあった。

バッテリーがない。オーナーがバッテリーを外して持っていってしまっている。

バッテリーが外されたモペッド
筆者撮影
バッテリーが外されたモペッド

「道交法違反」ですむ問題ではない

間違いなく充電するためだろう。ということは、この電ジャラスオーナー、フードデリバリーや出入りの業者などではない。議員会館の中に、充電できる部屋をお持ちの方の可能性が高い。

本当にもう、センセイ方はこの電ジャラス自転車問題自体を真剣に考えていただきたいと思う。

このところの事故頻発(特に歩道上)と、電ジャラス自転車の蔓延は、確実にリンクしている。国会関連の人が「大丈夫っしょ」と平気で職場に乗りつけるようなシロモノではないのだ。もっとマジメに、路上を、交差点を、交通を、世の中を見てほしいものだ。

さて、話の本筋はここからである。

喫緊の問題は、日常的に乗っている一般の若い人々の電ジャラス具合だろう。

この話、単に「おっと知らなかった」「道交法違反だったね」ですむ話ではなく、悪くすると「人生終わった」に結びつくのである。

どういうことだろうか。