本に支払うお金は自分への投資

お金持ちのお宅を訪問したとき、私がまったく知らない新しい知識や考え方を教えてもらい、そのあとに「実はこれ、今日発売の本に書いてあったんだけどね」と笑顔を向けられたことは、一度や二度ではありません。

「今日出たばかりの本の内容を知っている人は少ないから、そこに自分の意見や価値観などを少し加えて周囲に話すだけでも、すごい人だって勝手に勘違いしてくれるんだ(笑)」と教えてくれたお金持ちの方もいました。

いずれにせよ、信頼できて新鮮な情報には値段が付けられない価値があると考えて、積極的に買いに行っているのがお金持ちです。

私自身、「本を読むだけで、どんどんまわりと差が付くよ」と話してくれたお金持ちの言葉をきっかけに、本に支払うお金は自分への投資だと考えて、あまり制限せずに使うようにしたところ、仕事はもちろん私生活でも大きな変化が生まれたと実感しています。

興味のある本は必ず事前に注文し、発売日に自宅へ届くように手配していますし、書店に行けば「本日発売」のコーナーを必ず見るようにしています。みなさんも、ぜひ参考にしてみてください。

パックではなく量り売りの食品を好む

「ウチの家族はお肉好きで、あればあるだけ食べちゃうから、パックのお肉は買わないの」そう話してくれたのは、とあるお金持ちの女性です。

時間や知識と同様に、「健康」もお金だけでは買えないプライスレスな貴重品。お金持ちは、お金では買えないものこそが人生にとって本当に大事なものだと理解していますから、健康を気にかけている人の割合が大きい印象があります。

ところで、健康のためにはバランスがとれた適度な量の食事、そして運動が欠かせません。一方で食欲というものは、生物としての原始的な欲求であるためか、どんな人にとっても制御するのが難しいものです。目の前に甘いお菓子や美味しそうな食べ物があれば、誰だってついつい食べすぎてしまいます。

このお金持ちの女性は、そうした家族や自分の意志の弱さをわかっているので、家族みんなが大好きなお肉については常に“量り売り”を利用しているとのことでした。パックのお肉では細かい量の調整が難しく、少し多めに料理を作ってしまうことも多いため、毎回、必要な量だけを買うようにしているそうです。

そもそもお金持ちの方も、毎日の食事は普通に家で作っている方が大半です。自宅にまで有名シェフに出張してもらって高級料理を食べるのはセレブイメージの定番ですが、あれはあくまでハレの行事。メイドさんや使用人に料理を作ってもらうのも、王族レベルのごく一部のスーパーセレブだけの世界です。

大半の家庭では普通にスーパーで食材を買ってきて、家で調理しています。そのほうがコスパもいいですし、健康にもよいからです。例として紹介した女性と同じように、量り売りを利用しているお金持ちの方々も結構多いように思います。