何度も顔を合わせると親しみを感じるようになる
ダブリン大学のメリッサ・ぺスキンは、いろいろな女性の画像を見てもらい、その魅力を尋ねるという実験をしてみました。
なお、女性の画像は、1回きりしか呈示されないものもあれば、6回も出てくる画像もあったのですが、くり返し見せられた画像ほど、少しずつ魅力は高く評価されることがわかりました。
最初は多少気になるところがあったとしても、何度も同じ顔を見せられると、私たちは慣れてきます。さらには、「親しみ」を感じるようにもなるのです。
嫌いな人から、逃げずに立ち向かったほうがいいですよ、と私がアドバイスした理由が、これでおわかりになったのではないでしょうか。
「私、あいつ嫌いだから……」といって避けるようにしていたら、いつまでも嫌悪感は消えてくれません。
その点、勇気を出して自分から話しかけ、たまには一緒にご飯を食べるようにしていると、そんなに気にならなくなってくるものです。騒音だって、ずっと聞かされていたら、そのうち耳に慣れてきますよね。それと同じことが、人間が相手のときにも起きるのです。
自分の嫌悪感が減るだけでなく、相手から好意を持たれる
人間は複雑なようで、実は単純な側面も持っています。接触回数を増やすだけで苦手だったものが好きになるだなんて、驚きますよね。
この作戦の良いところは、自分から積極的に相手に近づくようにすると、こちらの嫌悪感を減らせるだけでなく、相手が自分に好意や魅力を感じてくれるところ。つまり、お互いにハッピーになれるという、まことに優れた方法なのです。