睡眠時間はどのくらいが適正か。ショートスリーパーで睡眠研究家の堀大輔さんは「健康的に眠気をコントロールできるのであれば、短時間睡眠のほうが、身体や脳が活性化し、活動時間が増えるからオススメだ。実は睡眠時は体温や免疫力、代謝や酸素飽和度など、健康に関わる様々な機能が低下し体調不良になりやすい。因果関係があるのは『睡眠時間と健康』ではなく『ストレスと健康リスク』である」という――。

※本稿は、堀大輔『「眠りをコントロールする」24の方法 うまくいく人の睡眠の法則』(総合法令出版)の一部を再編集したものです。

サーフボードを持ち海を見ている女性
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睡魔には規則性やパターンが存在する

多くの人が、眠気(睡魔)や眠りを、自分でコントロールできないものだと思い込んでいます。さらに、眠気によって阻害される集中力、判断力、理解力も同じようにコントロールが難しいものだと考えているでしょう。

ですが、よく考えてみてください。眠気や眠りは偶然に発生するものでしょうか?

おそらく、イヤイヤ行っている仕事をしているときや、発言権のないミーティング、面白くない先生の話を聞いている時に眠気に襲われることが多いのではないでしょうか。

また、眠りにつくタイミングも、ある程度の安心安全が確保されたところで入眠していくと考えられます。

すなわち、睡魔にあらがうことができず、コントロールができないと思われている眠気や眠りというものは、規則性やパターンが存在し、それらに対して適切なアプローチや予防策を打つことで、眠くなってはいけないタイミングで眠気を出さないようにすることも、逆に布団に入っても全く眠れないという人が、驚くほど早く眠りの状態に入ることもできるようになるということです。

多くの人が、眠気が発生する入眠は身体が勝手に調整するものと思い、そもそもアプローチすることすらしていないのです。