「話が分かりやすい人」はどんなことに気をつけているのか。経営コンサルタントの安達裕哉さんは「話のわかりやすさは『相手の立場から自分の話を見ることができるかどうか』に尽きる。相手の理解のスピードに合わせられなければ、どれだけ話が上手くても意味はない」という――。(第1回)

※本稿は、安達裕哉『仕事ができる人が見えないところで必ずしていること』(日本実業出版社)の一部を再編集したものです。

ラップトップの前で話している男性
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「話がわかりやすい人」はなにを意識しているのか

うまく仕事を進めるコツは、他者に自分の話を十分に理解してもらうことだ。しかし、自分がよい話し手かどうかを見極めることは難しい。観察をすると、話のわかりやすさにはかなり個人差があるが、いったいなぜ、話のわかりやすい人と、わかりにくい人がいるのか、私にはよくわからなかった。「生まれつき」なのだろうか?

または「訓練」によるものなのだろうか? だが、いろいろな人と話すと、要は「サービス精神」の違いなのではと思うようになった。巷にはいろいろと「話し方」に関する講座があふれているが、細かいテクニックよりも、結局のところ、話のわかりやすさは「相手の立場から自分の話を見ることができるかどうか」に尽きる。

よって、「話がわかりやすい人」になるためには、次の8つが重要である。

1.「過程」から話すか、「結論」から話すか
2.「抽象的」に話すか、「具体的」に話すか
3.「自分が話したいこと」を話すか、「聞かれたこと」を話すか
4.「一律の表現を使う」か、「相手の反応を見て言葉を変える」か
5.「詳細から入る」か、「全体から入る」か
6.「自分のペースで話す」か、「相手の理解スピードに合わせて話す」か
7.「こそあど言葉を多用する」か、「こそあど言葉を避ける」か
8.「話が途中で脱線する」か、「話を完結させてから次の話題に移る」か