「2次会は交際費にできない」は本当か

前述したように交際費に明確な線引きはありません。どんな費用が交際費で、どんな費用が交際費にならないか、という明確なガイドラインはありません。

唯一の基準は「事業に関連しているかどうか」だけなのです。

税務署の調査官によっては、「1次会の費用は認めるけれど、2次会の費用は認めない」などと言う人もいます。

都市伝説として、「1次会の費用は交際費にできるけれど、2次会の費用はできない」という説も出回っています。

会計の世界では、昔からよく言われてきた説のようです。インターネットでも、この説を時々見かけます。

しかし、「2次会以降の費用は会社の経費で落とすことができない」というのは、都市伝説に過ぎません。

キャバクラに行っても交際費にできる

交際費の条件は「仕事に関係するかどうか」だけです。少しでも仕事に関係するのであれば、交際費に計上できるのです。

「2次会は認めない」などと、税法にはまったく書かれていません。交際費の定義から見ても、2次会だけ認められないはずがありません。

「1次会はレストラン、2次会はキャバクラ」という場合でも、その費用を交際費に計上することができます。

基準はその接待が事業にとって意義があるかどうか、です。

キャバクラだから意義がない、ということにはなりません。キャバクラに招待したことで、取引が決まることもあるでしょう。

高級クラブで接待し、交際費で落とすということは、結構どこでもやっていることです。

高級クラブがOKで、キャバクラがNGということも、一般常識から見てあり得ません。

判断基準は「その接待が会社にとって意義があるかどうか」である、と頭に入れておいてください。

それさえクリアしていれば、2次会やキャバクラの費用も経費で落とすことができるのです。

グラスを持ったドレスの女性
写真=iStock.com/maruco
キャバクラに行っても交際費にできる(※写真はイメージです)