新任のマネジャーは、とにかく忙しい。だが、部下との対話を後回しにすると早晩後悔することになる。成功するリーダーは、最初の数カ月の間のコミュニケーションで、部下との信頼関係を築くことに成功している。その秘訣は?
新任のマネジャーが成功できない場合、その大きな原因は主要な部下との建設的な関係を速やかに築けないことにあると、ハーバード・ビジネス・スクール教授のジョン・J・ガバロは指摘する。成功するリーダーは「ローンレンジャー症候群(独断専行)」に陥らないよう注意し、部下が安心してアイデアを共有したり、新しい視点から物事を考えたりできるよう、速やかに信頼関係を築こうとする、と彼は言う。
しかし、時間に追われる新任マネジャーが、いったいどうすればそのような関係を築けるのだろう。第1歩として、リーダーシップとは自分の考えを一方的に述べることではなく、行ったり来たりの双方向の会話でなければならないことを理解する必要があると、ガバロや他の専門家は言う。
あらゆる新任リーダーが新しいポジションで足場を固め、最初の数週間ないし数カ月の間に直面する課題をうまくこなすためには、マネジャーは次の3つを行う必要がある。
[1] 組織のニーズと能力を包括的に把握する。
[2] 自分の仕事のやり方と他の人々への期待を部下や同僚や上司に明確に伝える。
[3] この先、目標を達成していくために必要な信頼関係を築く。