仕事とは、小さな成功体験の積み重ねである

――博志会長は経営者として、自身が変わったというタイミング、転換点はあるのでしょうか。

【博志会長】40代になった頃、(つまり1990年に)獺祭を発売した後、獺祭のギフトをカラフルにしてみたら少し売れ出したんです。そこで、また次の小さな工夫をして、またうまくいった。

小さくとも成功を重ねると、それなりに結果はついてくるという感覚をつかんだのです。人によっては1時間でわかる難しいことを、難しいと捉えず、12時間かければ自分でもわかるようになる、と発想できた。すると、経営者として「やっていける」と自信につながった。

私の趣味は酒蔵。365日24時間、経営者になってからずっと仕事のことばかり考えています。この結果、得た感覚なのです。考え続けていると「このやり方なら、できる」と浮かんでくる。もちろん、社員に四六時中働けなど、今の時代に言いませんよ。自分は経営者だから、没入できる。もちろん、失敗もします。何度もね。

アメリカに進出したわけですが、いまは岸辺にようやく上がったところ。小さく、少しずつでも、前に進んでいける道が見え始めています。

旭酒造の桜井博志会長と桜井一宏社長
筆者撮影
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