名医たちは、どんな健康法を実践しているのか。糖尿病専門医の牧田善二さんは「体重コントロールができれば、毎日の食事を好きなように楽しんでいい。私はお酒も飲むし、脂っこいものも食べる。夕食時には、たいてい妻と2人で辛口の白ワイン1本を飲んでいる」という――。

※本稿は、サライ編集室『5人の名医が実践する「ほどほど」健康術』(小学館)の一部を再編集したものです。

白ワイン
写真=iStock.com/MarkSwallow
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夕食時には「辛口の白ワイン」

健康管理の一丁目一番地は「太らないこと」だと考えている私は、糖質制限で体重コントロールをしています。

糖質制限は、甘いものはもちろん、ご飯やパン、麺類といった炭水化物の摂取量を減らす一方、カロリーは気にせずに食べられるため、空腹を我慢することは一切ありません。

まだまだ多くの人が、「カロリーが高いものを摂取していると太る」と誤解していますが、それは大きな間違い。私はお酒も飲むし、脂っこいものも食べます。

毎日の食事を好きなように楽しむことは、私の健康法そのものと言ってもいいでしょう。

夕食時には、たいてい妻とふたりで辛口の白ワインをボトル1本飲みます。白ワインは、含まれるミネラル成分の影響でせる効果があることがドイツの医学論文で報告されています。

一方、甘口タイプのワインは糖質が多いのでNGです。あくまで辛口のものを愛飲しています。

赤ワインも糖質は少なく、体にいい抗酸化物質のポリフェノールがたっぷり含まれていますから、料理に合わせてときどき飲みます。

日本酒は、そこそこ糖質は含まれていますが、あまり気にすることはないでしょう。ウイスキーや焼酎などの蒸留酒は糖質ゼロですから、いくら飲んでも太りません。

2リットル近くの水を一緒に飲む

一方で、ビールは糖質が多いので私はあまり飲みません。ビール好きの患者さんには、1缶までとして、続きは「糖質ゼロ」の商品に代えるよう勧めています。

なお、お酒を飲むときには、一緒に大量の水を飲むのが牧田流。水を飲むと血中アルコール濃度が薄まるため悪酔いしません。

具体的には、2リットル近く飲むでしょうか。外食の場合、何度もコップについでもらうのが煩雑なので、最初からピッチャー(水差し)を頼むほどです。