東日本大震災により、建物の耐震性や地盤への不安が持ち上がり、住み替えを検討している人もいるようだ。現在の住居が賃貸なら、別の賃貸に引っ越せばいいだけだが、家を購入してローンを抱えている場合、そう簡単にはいかない。

持ち家の場合、まず、今の住まいをどうするかが課題になる。もし、売却するのであれば、当然のことながら、買い手がつかなければ話にならない。しかし、超高層や湾岸エリアのマンション販売が急減しているという報道もあり、何らかのリスクを抱える物件は売りにくい状況にある。購入者が現れたとしても、買い叩かれてしまいかねない。ローンの残債より売却価格が安ければ、当然、その差額は自己負担。ローン残債が少ないことと、貯蓄に余裕があることが売却の必須条件となる。