個人情報流出のリスクも知っていてほしい
ネット上の情報の信頼性格付け機関であるニューズガードによると、TikTokの検索結果上位に表示された動画の約20%には偽情報が含まれていたという。
Newsweek「上位表示20%が偽情報のTikTok──偽医療情報だけでなく、政治に関するフェイクもいっぱい」(2022年11月2日)
問題は投稿動画の真偽だけではない。ユーザーの個人情報が中国政府に共有される恐れがあるとして、欧米の政府機関を中心にTikTokを制限する動きが広がっている。たとえば、米モンタナ州では「TikTokは国家安全保障上のリスク」として、TikTokの事業運営やアプリのダウンロードを禁止する法律が成立した。
TikTokはトレンドや人気商品などを知ったり、娯楽として動画を楽しんだりするには向いているが、正確な情報を得る場としては決してふさわしいとは言えない。こうした特性と、セキュリティ面でのリスクがあることを知った上で上手に使いこなす必要があるのだ。
親子一緒にニュースを見ると対策になる
もし子どもがTikTokにハマりすぎていたら、エコーチェンバー現象に陥っている可能性がある。SNSでは情報が偏りやすく、特定の情報ばかり表示されたとしても、それが真実とは限らないことを伝えるべきだろう。
そしてそれ以外の情報、たとえばメディア報道や省庁、専門家などの客観性や信頼性が高い情報にも目を向けるよう、言葉をかけてあげてほしい。親子で一緒に新聞やテレビのニュースなどを見るのもいいだろう。
少なくとも情報の信頼性が確認できない時には、それを信じ込みすぎたり、シェアしたりしないことが大切だ。なお、日本ファクトチェックセンターが処理水関連のファクトチェックを公開しているので、こちらも併せて確認することをおすすめしたい。