「自己理解」の3つのステップ
人は年齢を重ねていくだけで、学び軸を知るためのデータが年々増えていきます。
若いうちは、アンテナの誤作動で学び軸がうまく回らなかったときや、たまたまうまく回ったときもあったはず。それらも含めてデータがたまっています。
そのデータを分析すれば、自分の学び軸が見えてきます。ということは、年齢を重ねるほどデータはたまり、そのデータをもとに、自分に合った学びを身につけられるようになっていくということです。
実際、若い頃より年齢を重ねた今のほうが自分のことがわかるようになった、生きやすくなったという人も多いのではないでしょうか。学び軸について知らなくても、感覚知として多くの人が感じていることだと思います。
この無意識に感じている「自分はこういう人だ」という感覚をつかまえて掘り下げてみるのです。
「自己理解」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、やることは次の3つだけです。
【自己理解のステップ】
①ログを取る
②気づきを得る
③自分を知る
①ログを取る:1日5分「やったこと」を書き出す
自分を理解するためのデータは、意識的にストックしていく必要があります。データを意識的にストックする習慣を持つと、あなたの学び軸はますますくっきりし、どんな学びを選べばいいか迷わなくなるでしょう。
では、具体的にどのようにしてデータを集めればいいのでしょうか。コンピュータがどんな動作をしていたかを記録として残すことを「ログを取る」といいますが、まずはそれと同じことを行って自分のデータを集めていきます。
やったこと、起きたこと、結果や事実だけをただ書いていく。これで十分です。
今日何をしたのか、何が起きたのかという「事実」なら誰でも書けます。会社に行った、ミーティングでプレゼンした、手紙を出した、メールを返信した、年末の宿の検索をした、といった事実は書ける!
実は、私はもともと日記や手帳が続かない人でした。毎年、年初は張り切って書くものの、春先にはページが真っ白。年末には処分し、新しい手帳購入というリセットボタンを押す有様。
しかし、自分の書く力を過信せずに、淡々と「事実だけを書く」ようにしてから毎日書けるようになり、それからすでに何年も継続しています。