「学び軸」を構成する「感性」と「資質」

学び軸で学びのサイクルが回り始めるきっかけとなるのが「感性」です。

「感性」は、五感や直感に基づくもの。「なんかいい」「なんか好き」と感じる内面の動きのことです。感受性、印象、心地、感情、感度など、幅広い意味を含んでいます。

世の中には、多くの情報や出来事が転がっています。私たちは、それらの中から「知りたい」「おもしろい」と思うものを自分で選んでキャッチしています。

同じような情報に触れても、同じような出来事が起こっても、人によって反応する・しないやキャッチする内容に違いがあります。これは感性の働きによるものです。

「資質」とは、生まれつき持っている先天的な力のことで、学びを習得するための特性や学ぶ力のことを指します。具体的には、すぐ行動する力、コツコツやる力、敏感に反応する力、状況を想像する力、集中して取り組む力などです。

人によってそれぞれ異なった資質の組み合わせを持っていて、無意識に当たり前のものとして、その力を使っています。

とはいえ、「あなたの資質は何?」と聞かれて、すぐに答えられる人は少ないですよね。資質は「見えにくい力」なのです。他人だけでなく、自分自身も自分の資質に気づくのは難しいという特徴があります。

なぜなら、生まれつき持っている特性や性格は、数値化・言語化しにくいからです。また、組み合わせることによって発揮される力なので、「ズバリ、この資質!」と単純に言えないことも影響しています。

過去のビッグデータから自己理解を深める

自分の学び軸について知るためには、自己理解を深める必要があります。

その際の手がかりとなる一番のビッグデータは「過去」です。過去には、自分がどんなことに興味・関心を持っていたのか(感性)、新しいことをどのようにして習得してきたのか(資質)といった、あなたの学び軸の情報が詰まっているからです。

データを集めて自己理解を深めることで、よりよい環境設定や行動の選択ができるようになっていきます。