離婚すると自殺してしまう日本の男性

パートナーに生活を依存しすぎないことは、誰もが心がけていなければいけないことだ。

中高年世代が夫婦関係を何らかの形で解消するうえで、問題が多いのは男性の側だろう。

鶴見済『人間関係を半分降りる 気楽なつながりの作り方』(筑摩書房)
鶴見済『人間関係を半分降りる 気楽なつながりの作り方』(筑摩書房)

中高年離婚のほとんどは、妻からの申し出で行われる。中高年夫婦で不満を持っているのは、夫ではなく妻なのだ。

また日本の男性の自殺率は、失業率ほどではないにしろ、離婚率とも強く相関している。女性の側には、その傾向が見られない。

もちろん子どもの親権が、ほとんどの場合母親に行くという不利な点はある。とは言え家事全般を妻に頼っているならば、いずれにせよひとりで生きていける気はしないだろう。

誰もがいずれは、パートナーを失う。そして、その日がいつ来るかはわからない。だからこそ人間は、いくら人と一緒に暮らすようになっても、自立心をなくしてしまっては健康には生きていけないのだろう。

※1 “Work Orientation IV 2015” International Social Survey Programme(ISSP)

【関連記事】
結婚生活で重要なのは愛とお金、どっち?…「愛を求める男、金を求める女」という日本の残酷な現実
「結婚した人のほうが老後に孤独を抱えることになる」世界的にシングルを選ぶ人が急増している本当の理由
「母から父へ親権を変更」浪費夫と喧嘩が絶えなかった元妻が「離婚して家族が幸せになった」と断言するワケ
なぜ「未婚」がストレスになるのか…未婚者・既婚者の両方を苦しめる「結婚=幸せ」という深刻な病
「悲しみの深さ」は関係ない…大切な人を失った後に「うつになる人」と「ならない人」のたったひとつの違い