選手より過酷なのは審判員、チアガール、吹奏楽部員…

そもそも野球はピッチャーとキャッチャー以外のポジションの運動量は比較的多くないと言われる。また「攻撃」と「守備」に分かれているため、ベンチ内で休む時間が多い。高校野球の試合は平均で約2時間、ボールが動いているプレー時間はトータルで20~30分間だ。

熱中症警戒アラート」が発表された場合、環境省と気象庁は「外出を控える、エアコンを使用するといった熱中症の予防行動を積極的にとりましょう」と呼び掛けている。

そうした熱中症対策で世間的には「原則的に運動禁止」とされているカンカン照りの日中にグラウンドに立っていること自体が奇跡的だが、以前に比べれば球児たちの過酷さは抑えられているのかもしれない。

実は選手よりも過酷なのは炎天下のグラウンドに立ち続ける審判員だ。さらに、屋根のないアルプススタンドで2時間近くも滞在することになるチアガールや吹奏楽部員や地元応援団たちだ。

演奏中の吹奏楽部
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7月としては最も暑くなった日本列島。静岡県予選では「応援していた吹奏楽部の生徒が体調不良」と119番通報があり、6人が熱中症の疑いで搬送された日もあった。

そもそも高校野球の応援に盗撮が問題視されているチアガールや、雨で楽器が濡れるリスクのある吹奏楽が必要なのか、というそもそも論もある。

大人が観戦するのは各自の判断に委ねてもいい。しかし、これだけ気温が高くなった現代では、高校野球の応援スタイルを真剣に考え直す必要があるだろう。

ホームプレート上の砂を払う審判
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