ブッダの教え「若いときに心と財産を育てなさい」
地域の方々と毎日のように交流し、相互扶助の人間関係を大切にする。
そのような身近な人々との交流が、老後の心身の健康につながっていたのです。
「若いときに心を育てることもなく、財産を築くこともしなかったならば、沼にいる鷺のように老いる」とは、『ダンマパーダ』という古い経典に記された一説です。
ブッダは、老後資金を心配せずに生きるには、「若いときに心と財産を育てなさい」と説いたのです。
前述のSさんは、ブッダの教えを体現したような人でした。
けれども、もちろんSさんのような生き方を出来る人の方が稀です。多くの人が「今さらそんなことを言われても、私はもう若くない」と反論することでしょう。
でも、安心してください。仏教には、老後資金の不安を解消するための4つの秘訣が説かれています。
「心」が心身の健康だけでなく資産構築につながる
1、健康第一の利
「定年」という言葉や制度に縛られず、できるだけ生涯現役で働くことで老後資金の不安を少しでも減らすことができます。そのためには健康に気をつけること。
2、知足第一の富
知足とは「足るを知る」こと。ボーナスが入っても贅沢をせず、等身大で暮らすことが、富を蓄積するための王道です。
3、善友第一の親
これは、心から尊敬信頼できる友を持てという教えです。
家族、友人など、身近な人と良質な人間関係を育むことができる人は、ストレスも少なく、幸福度が高いのです。
4、涅槃第一の楽
涅槃とは心の安定です。心が幼い人は、自分勝手で感情の起伏が激しく、心が安定しません。
感情の乱高下は、暴飲暴食や無駄な浪費につながりやすい上に、心身にストレスを与え、人間関係の破綻を招きます。「心」が心身の健康、人間関係、資産構築のすべてにつながってくるのです。
ブッダが心を育てよと説いた理由がここにあります。
人生の目的は金を稼ぐことではありません。日々の生活を楽しむこと、明るく生きることです。
死ぬまで「お金」の不安に駆られて生きるなど、まっぴらごめんです。
老後資金の不安を解消するための4つの秘訣。今からでも遅くありません。ぜひ一つ一つ実践してみてください。
続けるうちに、下手な投資をするよりもずっと効果的であることに気づくはずです。