ジムに行かずとも公園遊びで自然と体力がついた
とはいえ「体力がない、低下する」という現実にも向き合わないといけない。子育てと仕事を卒業する年齢になれば、生きる気力をなくす人もいるが、中本夫妻には十分なモチベーションを健君が与えてくれている。子育てアプリやガジェット(腰で支える抱っこひもなど)をヘビーユースし、体力がないぶん、お役立ちグッズで補完することもできる。3歳児のエネルギーを爆発させる長男と公園でかけっこをし、ヘトヘトになるまで遊具に付き合わされることで、ジムに行かなくても体力がついた。休みの日に家でゴロゴロすることもなくなったのだ。
子育ては始まったばかり。決してきれいごとだけで済まないことも今後出てくるだろうが、子供は神様からのギフトであることは間違いない。
淳子さんはしみじみと言う。
「学校で若い学生を指導しているので、親御さんの気持ちがリアルに感じられるし、学生の卒業後の人生により一層思いを馳せられるようになりました。それに長男が『パパママ、自分』と家族3人一緒であることを強調するんです。何かあれば、自分が真ん中にいて、手をつなぎたがる。以前は夢にも思わなかったのに、3人一緒でない生活はもう考えられません。私もそろそろ更年期に入るので、体力的になかなかきついし、いろんな課題はあるけれど、それを上回るほどの幸せをもたらしてくれています」
2人の人生は金銭面でない部分で豊かになった。こんな経験もまた神様からのギフトなのだろう。