中学受験から始まっている

しかし、多くの生徒たちがこのことに気づくのは、高校3年生になってからです。

そのため、高校卒業後、さらに2、3年の勉強が必要だと覚悟しておかなければ、医学部への合格は難しくなるのです。

こうした医学部の現役合格生を数多く輩出しているのが、中高一貫の難関進学校です。

本気で医師を目指す子たちは、大学受験ではなく、すでに中学受験の時から医学部受験を念頭に置いた学校選びや勉強方法を始めています。

難関進学校の場合、中学校1年生から高校3年生まで6年間かけて、体系的なカリキュラムが組まれています。

中学1年生から数学は幾何と代数に分かれていて、3年間かけて行う勉強内容を2分割し、中学校2年間で終わらせます。そして中学3年生では、もう高校の勉強が入ってきます。

このように前倒しでカリキュラムを進めていくと、高校1年の終わりには高校3年までの履修単元を終えることができます。

これが中高一貫の難関進学校ならではのカリキュラムの特徴です。

このような学校に行かなければ、医学部への現役合格は難しいといって差し支えないでしょう。

AIの台頭で医学部の募集人員は減る

医学部の募集人員は2017年頃に微増しましたが、そこから徐々に減少傾向に入っています。

医療業界はAIによる仕事が増えると考えられており、医学部の募集人員は今後も徐々に減っていくと予測されています。

現在でも、遠隔で行う手術のほか、生体内の構造や機能を画像化するMR等、医療機器の進歩は目覚ましく、内視鏡技術なども上がってきている現状があります。

人工知能の働きに触れるビジネスマン
写真=iStock.com/Shutthiphong Chandaeng
AIの台頭で医学部の募集人員は減る(※写真はイメージです)