営業成績を残せる人残せない人は何が違うのか。800社超、17万人のビジネスパーソンの働き方改革支援をしてきたクロスリバー代表の越川慎司さんは「最上位の営業成績を収める5%セールスの人は総じて聞き上手。分析するとそのうなずき方などにポイントがあり、運を味方につけるための努力もしている」という――。

※本稿は、越川慎司『AI分析でわかった トップ5%セールスの習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。

向かい合って話しをするビジネスマン
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成績最上位「5%セールス」の61%は「プレゼンが苦手」

トップの営業成績を残す人は華麗なプレゼンテーションをするものだと思っていました。しかし、実際には人前で話すと緊張する人が多く、プレゼンテーションは苦手であると答える5%セールス(※)は全体の61%もいたのです。

※「5%セールス」=3年連続で目標を達成し続けて、かつ社内の営業成績がトップ5%に入っている人

一方、95%セールス(※)の中でプレゼンが苦手であると答えたのは27%しかいませんでした。単純にこの調査結果からすると、「プレゼンが得意=営業成績が良い」という因果関係はないようです。

※「95%セールス」=5%セールスではない人

顧客へのヒアリングで分かったのは、5%セールスは話し上手というより聞き上手ということです。同じ社内で同僚にランダム・ヒアリング(対象者および回答者を無差別にピックアップして調査)をすると、78%の回答が「あの人は聞き上手」と答えていました。

話を聞いてくれるセールスは、顧客にとって好印象です。言いかえれば、聞き方一つで相手に好印象を持たせることができるのです。

では、聞き上手とは、どういうことでしょうか。