ファストパス終了、チケット値上げの噂も
東京ディズニーリゾートの「高級化」が止まらない。
ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは6月7日、一部アトラクションに無料で優先的に入場できた「ファストパス」のサービスを終了すると発表した。
今夏には無料の「40周年記念プライオリティパス」が導入されるというがこれは期間限定。並ばずにアトラクションを楽しもうとなると、昨年5月に導入した有料サービス「ディズニー・プレミアアクセス」を利用しなくてはいけないのだ。
そこに加えて、入園チケットの「値上げ」もささやかれている。東京ディズニーリゾートでは、「ディズニーシー」の大規模拡張を機に、チケットの変動価格の「幅」を拡大していくとしている。
現在は時期に応じて18歳以上の大人は7900~9400円、中高生は6600~7800円、4歳から小学生は4700~5600円だが、これがさらに最繁忙期の場合はついに1万円オーバーという「高価格帯」まで広がっていくのではないかというのだ。
マックはダメでもディズニーは許す人たち
ファンたちがそう懸念するのは、上海ディズニーランドだ。中国メディア「36Kr japan」によれば、同園の最繁忙期チケットは659元と日本円で約1万3000円だったのが、今年5月には719元と約1万4000円に値上がりしていたという。
ディズニーファンにはもはや常識だが、東京ディズニーリゾートは「安いニッポン」の庶民の懐具合に考慮して、世界のディズニーの中でも最も安い価格設定になっている。それがここにきて、ついに方向転換して「庶民切り捨て」の動きが見えるのだ。
そう聞くと、「貧乏人には来るなということか!」「金持ち優遇のディズニーはもう行きません!」とボイコットを始める庶民もいらっしゃるだろうが、一方で「入園料で1万か……まあ痛いけれどしょうがないか」とあきらめてしまう人も多いのではないか。
牛丼やマックが値上げすると聞くと、「企業が努力足りない!」「殺す気か!」と情緒不安定になってしまう日本人も多いが、なぜかディズニーの「値上げ」は渋々受け入れてしまう傾向があるのだ。