昨年、統一教会が多摩に購入した土地近くには国士舘大
旧統一教会は2022年4月、東京都多摩市に6300平米もの大規模な土地購入をしていたことが明らかになりましたが、霊連世協会の動きもそれに連動したもののように見えます。
府中市の同協会の教会建設現場にあった掲示板を確認すると、建築基準法による確認を受けた日は「令和4(2022)年5月24日」。多摩市に旧統一教会が土地を購入したとされる1カ月後です。多摩市に購入した土地の近くには、国士舘大学や高校がありましたが、今回の霊連世協会の教会建設予定地周辺も東京農工大だけでなく、明星中学校・高校があり、少し離れたところには都立府中高校もあります。ちなみに、教団のホーム前には公立の中学校もあり、たくさんの教育施設が立ち並ぶところです。
筆者が心配しているのは、教会などの建物が建てられることでその周りに多くの信者らが移り住んでくると想定されること。「成人年齢」は2022年に18歳に引き下げられました。つまり18歳の高校生や大学1年生も大人として扱われます。社会経験の少ない人たちを狙って正体を隠した形で大規模な勧誘戦略を遂行するおそれもあります。近隣の学校同士でしっかり連携しながら、被害が広がらないように目を配っていく必要があります。
冒頭で直撃した女性信者から聞いた一言が、今も耳に残ります。
「私たちは(除名されただけで)分派とは思っていません」
要するに、旧統一教会本部と同協会はほぼ一心同体といっていいでしょう。国が旧統一教会に対して解散命令を出すかどうかに注目が集まっていますが、この分派の動向にも目を光らせていく必要があるのです。