企業社会を取り巻く状況が厳しさを増し、キャリアアップや自己研鑽がかつてないほど求められるいまだからだろう、ビジネスパーソンの間で「快適に自己実現を図れる場所」を望む声が広がっている。
「日常のあわただしさから離れ、一人でゆっくり考える時間と場所がほしい」「企画や創作のためのクリエーティブなスペースがあれば」「学生時代や職場にはない、新たな人脈づくりをしたい」……。そんなビジネスパーソンが仕事や学びに集中でき、商談やプレゼン、交流などに使える最高の“知的創造空間”が10年7月1日に誕生した。完全会員制の「アカデミーヒルズ平河町ライブラリー」である。
そこは最高裁判所や国会議事堂など国の中枢機関にほど近い平河町のランドマーク、平河町森タワー内にある。
「延床面積678平方メートル(205坪)のフロアにはワークスペース、リーディング、ミーティング、ラウンジの4つのスペースがあり、都心を舞台に活躍されるビジネスパーソンに、ご自宅と職場の間で真に自分らしい時間を過ごすための“サードプレース”をご提供します」(アカデミーヒルズ事業部副主事・深町友子さん)
完全予約制のワークデスク「ワークスペース」(全68席)は、ルーバーウォールでゆったりと間仕切りされた個室感覚の予約制執務スペースだ。有線・無線LANやセキュリティボックスも完備されている。
パーソナルで落ち着いた雰囲気が漂う「メンバーズルーム」は、ビジネスパーソンの知的好奇心を満たす厳選された約2000冊の蔵書がそろう。
「旬の書籍だけではなく、温故知新のための後世に残すべき名著も数多く取りそろえているほか、ご遺族から遺贈された橋本龍太郎元首相の蔵書も500冊ほど置いています」(深町さん)
広々としたカジュアルな空間にテーブル席を27席配置した「ラウンジ」は、各種の打ち合わせや個々の学習、交流のためのスペースだ。飲食もできる。
会員同士の交流や外からゲスト(5人まで可)を招いて利用できる「ミーティング」ルームにはパソコンとプロジェクターが備え付けになっており、会議やプレゼンなど、目的に合わせて自在に利用できるようになっている。「有識者を招いての平河町トークセッションも月に一度のペースで開いています。会員の方の交流の場にもなり、とても好評です」(深町さん)
会員の声を聞いてみよう。
「渉外部長として、方針などを“考える仕事”と部のマネジメントという仕事を抱えていますが、ここでの時間は、そのうち“考え仕事”に充てています。集中して考えるには環境を変えるのが効果的です。家には仕事を持ち帰らず、ここで集中的に仕上げて、その後はリラックスする。環境を変えることで生活にメリハリができていいですよ」(本田技研工業・青木高夫氏)
「東京には2週間に一度、3日ほど来てそのときはホテルに泊まりますが、ホテルは休む場所なので集中して仕事ができません。ここは適度な個室空間と開放性が共存するので、研究室と同じように自分を集中させることができる。人との交流やつながりで常に新しい発見があるのも魅力です」(小樽商科大学ビジネススクール准教授・保田隆明氏)
皇居の杜はもとより遠く富士山までの絶景を誇るタワーの屋上(約100メートル)にはルーフガーデンがある。仕事の合間の安らぎや憩いのためのオープンエアの空間だ。
ビジネスに関した知的活動を自在に営むうえで限りなく上質な場が得られる「アカデミーヒルズ平河町ライブラリー」。その得がたさをわがものとするのはまさに、「いま」なのである。
※すべて雑誌掲載当時